Ubuntu25.04にアップデートしVM割り当てHDを拡張

OS

 Ubuntu24.10から25.04にアップデートしました。
 アップデート中にハードディスクの空き容量が少ないと警告を受けたので、併せてハードディスクの割り当てサイズを40GBに変更しました。

環境

 ホストOS Windows11 Home 
   VMWare Workstation上のゲストOS Ubuntu24.10 → Ubuntu25.10
にアップデートします。

 アップデート前のバージョン等の様子

バージョンアップ方法

 Ubuntuの端末から次のコマンドでアップデートを行います。

# おまじない(aptを最新に)
$ > sudo apt update
$ > sudo apt upgrade
# upgrade は、パッケージを全てアップデートします

# update-managerのインストール
$ > sudo apt-get install update-manager-core
パッケージリストを読み込んでいます... 完了
依存関係ツリーを作成しています... 完了        
状態情報を読み取っています... 完了        
update-manager-core はすでに最新バージョン (1:24.10.6) です。
アップグレード: 0 個、新規インストール: 0 個、削除: 0 個、保留: 0 個。

# update-managerの定義ファイルを確認
$ > sudo nano /etc/update-manager/release-upgrades

  Prompt=normal
# 定義ファイルが上のようになっていれば大丈夫です
# Ctrl + S(保存) Ctrl + X(終了)を忘れずに
Prompt=normalになっている様子
# バージョンアップの開始
$ sudo do-release-upgrade

新しい Ubuntu のリリースをチェックしています
新しいリリースはありません。
:

あれ? 新しいリリースがない? アップデートできない?
 調べてみたところ、25.04は開発版であり正式リリースではないので、[ーd]オプションが必要とありました

# do-release-upgradeのヘルプを表示
$ > do-release-upgrade -h
Usage: do-release-upgrade [options]

Options:
  -h, --help            show this help message and exit
  -V, --version         バージョンを表示して終了
  -d, --devel-release   サポートされている最新のリリースを使用している場合、開発版リリースにアップグレードする
  --data-dir=DATA_DIR   データファイルの含まれるディレクトリ
  -p, --proposed        アップグレードソフトウェアを使って $distro-proposed
                        から最新のリリースへのアップグレードを試す
 :

-dオプションをつけて、開発版リリースへのアップデートを行います。

# 開発版へのアップデート
$ > sudo do-release-upgrade -d
新しい Ubuntu のリリースをチェックしています
= Welcome to Ubuntu 25.04 'Plucky Puffin' =
The Ubuntu team is proud to announce Ubuntu 25.04 'Plucky Puffin'.
:
# アップデートが始まりました
アップデート中に表示された警告

 ハードディスクが少なくなってきたとの警告でしたので、とりあえず無視してインストールを続けます

 インストールは無事に完了し、再起動するとデスクトップに鳥のマークがあります。
 ペンギンかと思ったらツノメドリという鳥らしいです。ちょっとかわいくなりました。

 各アプリケーションもバージョンが上がっていることが確認できました。
  apache 2.4.62 → 2.4.63
  php 8.3.1 → 8.4.5
 アップデート後は、aptのアップデートも忘れなく。

# apt のアップデート
$ > sudo apt update && sudo apt upgrade

ハードディスクの容量について確認

 Ubuntuのインストール中に残量警告が出たことが気になったので、次のコマンドを使ってハードディスクの利用状況を確認しました。
 当環境ではVMwareを使って仮想環境でUbuntuを実行しています。
 私がUbuntu用のハードディスクに割り当てた容量は20GBですが、現在16GBを使用しており、そろそろ容量がひっ迫していることがわかります。(/dev/sda3)
 Ubuntu25の推奨環境は、
   CPU: 2 GHzデュアルコアプロセッサ以上
   RAM: 2 GB以上(推奨4 GB以上)
   ディスク容量: 25 GB以上
ですのでそろそろ見直しが必要ということですね。

# ハードディスクの利用状況を確認する
$ >  df -h
Filesystem      Size  Used Avail Use% Mounted on
tmpfs           336M  2.2M  334M   1% /run
/dev/sda3        20G   16G  3.0G  84% /
tmpfs           1.7G   12K  1.7G   1% /dev/shm
:

 GUIで確認するには、Ubuntuの「ShowApps(windowsのstart)」ボタンから「ユーティリティ」→「ディスク」からでも、空き容量を確認できます。

ShowAppsからユーティリティを開いた様子
ディスクを開いた様子

 ハードディスクを確認すると21GBとなっています。
 心もとないので、できれば倍くらいに増やしておきたいところです。

VMWareを使ったハードディスク拡張方法

 VM上の設定から割り当てるハードディスク量を増やすことにしました。
 ハードディスクを増設するのですから、まずはシャットダウンが必要ですね。

 仮想マシンを右クリックして、「設定」→「仮想マシンの設定を編集する」を選択します。

 ハードディスクの容量を変更しようとしたところ、
   「ディスク容量を拡張します」
が選択不能になっています。
 スナップショットを削除するか VMWare vCenter Converterを使用すればいけそうな感じです。

 VMWare vCenter Converter の提供元を調べると、提供が終わっているようで、ダウンロードリンクがありませんでした。
 本当は消したくないですが、スナップショットを消してみることにします。
 仮想マシンを右クリックして、「スナップショット」→「スナップショットマネージャー」を起動しました。

 スナップショットを一つづつ消していきます。世界線との別れはなんだかつらい。

 全てのスナップショットを削除したところ、ハードディスクの
    「ディスク容量を拡張します」
が使えるようになりました。

 ディスク容量の拡張機能を使い
   20GB → 40GB
に変更します。
 「展開」ボタンを押すと一瞬で完了。

  VMWareの設定を見ると、ハードディスク容量が40GBに拡張されています。
  これでハードディスクが少ないとは言われないはずです。

 Ubuntuを起動し、「ShowApps」→「ユーティリティ」→「ディスク」を開くと、
   空き領域(21GB)
が追加されていました。

 左下の歯車ボタンから
    「サイズを変更」
を選択し、ボリュームサイズを変更します。

 ボリュームサイズのパーティションサイズをスライダーで指定します。
 一番右のマックスまで広げます。

 sudo権限がいるということですね。
 GUIのパスワード認証が表示されました。

 パスワードを入力すると、ハードディスク容量が拡張されました。

 42GBと表示されており、正常に拡張されていることがわかります。
 dfコマンドで空き容量を確認したところ次のように表示されました。

$ > df -h
Filesystem      Size  Used Avail Use% Mounted on
tmpfs           336M  2.2M  334M   1% /run
/dev/sda3        39G   16G   22G  41% /
tmpfs           1.7G     0  1.7G   0% /dev/shm
tmpfs           5.0M  8.0K  5.0M   1% /run/lock
tmpfs           1.0M     0  1.0M   0% /run/credentials/systemd-journald.service
tmpfs           1.0M     0  1.0M   0% /run/credentials/systemd-resolved.service
/dev/sda2       512M  6.2M  506M   2% /boot/efi
tmpfs           1.7G   16K  1.7G   1% /tmp
tmpfs           336M  124K  336M   1% /run/user/1000
/dev/sr1        3.2G  3.2G     0 100% /media/kirabbit/Ubuntu 22.04 ja amd64
/dev/sr0        127M  127M     0 100% /media/kirabbit/CDROM

容量が40GBに変更されていますので、もうしばらくこのまま使っていけそうです。

感想

 今回はUbuntu25にアップデートし、論理ハードディスクの拡張を行いました。
 実機でハードディスクの容量を増やすには、
   ①新ハードディスクを購入
   ②旧ハードディスクから物理コピーでデータを複写
等という方法を使う必要があります。
 しかしVM上であればマウスクリックだけで増設ができるのは素晴らしい。
 スナップショットをすべて消さないといけないのが残念ですが、しょうがないのでしょうね。